AI革命に備えて慌ただしく動く教育の現場

2020年代から第四次産業革命が始まると言われています。第四次産業革命は「AI革命」とも呼ばれていて、人間の脳が持つ認知機能が自動化・機械化される予定です。

<産業革命の歴史>

第一次産業革命では「蒸気」の力を活用して、人間の単純肉体労働の負荷が軽減されました。第二次産業革命では「電気」の力を活用して、肉体労働の分業化が可能になり、大量生産が可能になりました。第三次産業革命ではIT技術を活用した「計算機」の力を借りることで、人間の脳の単純計算機能をコンピューターに任せられるようになりました。

そして、2020年代から始まるとされる第四次産業革命では人間の脳の認知機能が機械化される予定です。今までは人間がコンピューターに指示を出して、コントロールしていました。これがAI(人工知能)の登場によって、コンピューターがまるで人間の意志をもったかのように「自律的」に動いてくれます。

この第四次産業革命、別名「AI革命」に備えて、今、教育の現場が大きく変化しようとしています。

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2020年から小学校でプログラミングが必須科目になる!

2020年から小学校でプログラミングが必須科目になる!

もう一歩踏み込んだプログラミング教育へ

日本の教育が急激に進化しようとしている転換期が、オリンピック開催の年である2020年にやって来ます。今まで、コンピューターのパソコンの操作をする程度の授業を小学校からもやってきてはいたが、ここに更に一歩踏み込んだプログラミングを必須科目にするのです。

プログラミングと言ったら本来は、高校の工業科や高専のの授業で行われたりまたは、高校卒業後に通う情報処理専門学校や理数系の大学で勉強するのが普通だったのですが、それを前倒しで小学校から果たして勉強できるものなのだろうか?と言う疑問もある。

そもそも小学校の先生に、急に2020年の4月からプログラミングの何たるかを語ったり実際に打ち込んだりすることが出来るとも到底思えない事から、初年度~2023年頃位までは、先生自体の育成に時間がかかるだろうという事で、特に子供たちが実際にパソコンでプログラムを打つ事は殆ど無いだろうと言われているのです。

小学校の先生自体がプログラムを学ぶのが初めて?

では、2020年に始まる小学校のプログラミングの授業は一体どんなものになるのか?と言うと、最初はコンピューターとは何ぞや?と言う基本的な概念や理念の話をして行き、その後にプログラムと言うコンピューターに言う事を聞かせる言語の話になって行くと思われます。

これは、情報処理系の専門学校などに通った経験のある人なら知っているかも知れませんが、最初にプログラミング言語とは~と言う基本的な事を延々と聞かされるのです。

それを子供たちが理解した頃、今一番簡単な言語は多分HTMLだと思うので、それで簡単なページを作ってみましょう~と言う所までで小学校の6年間が終わりそうな気がします。

と言うか、プログラミングの授業を開始する学年が多分小学4年生以上だと考えられるので、そんなに込み入ったプログラミング論を教え込む事は難しいだろうし何より、先生自体がプログラミングを学ぶ事が初めて!と言う人も多いのです。

小学校でやるプログラミング教育は初歩の初歩になる

先生が、子供たちが納得行く様な話や実技を体得してくれる様になるまでに約3年~はかかるだろうと考えると、実際にプログラミングを実践出来る様になるにはまだまだ時間がかかりそうな気がするので、2020年から!?ウチの子がプログラミング?と慌てないで落ち着いた対応を保護者の方もして行って欲しいと思います。

また、小学校で教わるプログラミング言語の知識では実際に実用的なプログラミングは出来ないと考えられるので、それ以上のスキルを身に付けさせたかったり本人がやりたいと言った場合は、高校以上の教育機関で専門的に学習させたたりまたは、情報処理関連の習い事を挿せりする様にした方が良さそうです。

数年以内に公立の小学校、中学校、高校の教科書が電子化される?

数年以内に公立の小学校、中学校、高校の教科書が電子化される?

重いランドセルを運ぶ時代はもう終わり?

毎日重いランドセルを背負って小学校に向かって歩いている小学生をよく目にするのですが、あのランドセルの中には毎日使う教科書やノートがギッシリ詰まっているのです。学校によっては、使わない教科書は教室の自分の机の中に入れっぱなしでも良いと言う所もあるかも知れませんが、地域によっては毎日教科書を持ち帰り更にまた持ってこさせる学校もあるので、ランドセルの中がみっちり重い状態になるのです。

男子ならまだしも身体の小さい女子にはキツいかもしれない?重いランドセルの持ち帰りに保護者も声を上げている所もある様ですが、学校の方針だから~とかその地域の教育委員会の方針だから~と言われて口をつぐんでしまっている事も多いそうです。

そんな重い荷物を持って家と学校を行き来する日々が、もしかしたらそろそろ終わりを告げるかも知れません。

教科書を電子化することで大幅なコスト削減が期待できる!

実は、教科書を作って印刷して製本して~各学校に配本して~と言うのにはかなりの額を要するのですが、このコスト削減やまた、時代の流れに沿うと言う形で数年以内には公立の小学校~高校の教科書を電子化しようと言う動きがあるのです。

教科書を電子化?って一体どうするの?と言う人に簡単に説明しますと、よくあるA5サイズ程度~7~8インチの画面が付いているタブレット端末を見たことがある人は多いと思いますが、それ位のサイズかもう少し大きめのタブレット端末に、教科書を全部入れてしまおうと言う計画らしいのです。

でも、タブレット端末のお値段が高いかも知れないからちょっと~自己負担があったら嫌だな?と思う保護者の人も多いかも知れませんが、その実、教科書を毎年毎年~高校生になるまで配布する金額の方がタブレット端末を一人一人の生徒に配布するよりも高くついてしまうので、小学1年生の時などに1回タブレットを配布したらもうあとは、データ化された教科書を配信して保存するだけになるのです。

この方法ですと、今までかかっていた教科書に使われていた紙代・印刷代・輸送コスト・配本する人件費等々~を削減することが出来るので、教科書の電子化は確実にやってくると考えておいた方が良さそうです。

子どもたちがタブレット端末を遊びで使う心配はないの?

ただ、保護者などが懸念しているのが、配布されたタブレットでネットなどに入って授業とは関係のないゲームなどをして遊んだりはしないのか?と言う点ですが、多分このタブレット端末は学校のクラスの先生とクラスメイトとだけ通信ができる仕様になっていたりする設定になると思うので、外部のネットに繋がらない仕様になる様です。

また、教科書としての機能だけではなく、テストの回答なども出来る様にペン入力も出来るので、将来的にはテストの用紙の削減にも繋がると考えられるのです。

まだまだ法整備やシステムの構築などの時間を要する様で現実味を帯びるのは先になりそうですが、将来的にはランドセルを背負うと言う文化も無くなって来る可能性もあるかも知れません。

大分県中津市立今津小学校の「小学生のためのプログラミング教育」

実際に教育の現場はどのように変わるのでしょうか? 以下の動画は2017年1月、大分県中津市立今津小学校で行われた「小学生のためのプログラミング教室」の模様です。実際の映像で見た方がイメージがつきやすいと思います。このようなプログラミング教育を全国展開して、必須化しようとしています。

子どもたちの様子をみていると、とても楽しそうにプログラミングの基礎を学んでいることが伺えます。ただ、この大分県中津市立今津小学校はかなり先進的な取り組みとなっています。前述の通り、小学校の先生達自身の教育がすぐには追いつかないという事情もあり、2020年の4月の時点でどういう形になっているかは不明です。(ただ、目指しているのはこの動画のような形態であることは確かです。)

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AI革命に備えて動き出した文部科学省のプログラム教育計画

文部科学省が公表している「プログラミング教育実践ガイド」によれば、以下のような教育を想定しています。

小学校

  • 自ら物事を順序立てて考えられるようになった。論理的に説明できるようになった。
  • 自分にもコンピュータを動かせるという自信を持つようになった。
  • 英語を使ったプログラミングによって,英語とプログラミングがつながるようになった。

中学校

  • 物事の手順や効率を意識して考えられるようになった。生活の行為をフローチャートで考えられるようになった。
  • 大きな課題を小さな課題に分解して理解できるようになった。
  • コンピュータそのものの動き・働きに興味を持つようになった。コンピュータに対する興味,プログラミングに対するモチベーションが高くなった。
  • 作る側の意識を持つことができるようになった。
  • 利用者側のことを考える必要性が実感できるようになった。
  • ミスを受け入れられるようになった。間違いを恐れなくなった。
  • すぐに先生に聞くのではなくて,友達同士で解決しようとする姿勢が見られるようになった。
  • 自ら修正を重ねて作り上げていく姿勢が見られるようになった。

高等学校

  • コンピュータアニメーション等,コンピュータ処理されている仕組みが理解できるようになった。
  • 生活の中で用いられているコンピュータに施されているチューニング(パラメータ設定)の妥当性に気が付くようになった。
  • 専門性が高いコンピュータ処理に興味・関心が高まってきた。
  • ものづくりの楽しさを実感できるようになった。
  • 作る側での立場で考えられるようになった。
  • 自然発生的に生徒同士での教え合いの場面が生まれ,生徒同士のコミュニケーションが促進されるようになった。
  • 先生が指示しなくても,生徒自ら工夫や改良を試みるようになった。
  • コンピュータで処理する方法を理解できると,自分たちで考え・取り組む姿勢が高まるようになった。

このガイドラインを読む限り、政府はプログラミング教育に対してかなり「本気」であることがわかると思います。

小学校の時点では、「論理的に説明できるようになる」ということを目標にしています。中学生になると「効率化」に意識を向けられるようになり、さらに「作る側の意識」を持つようになるということを目標に掲げています。そして、最終段階の高等学校では「チューニングの妥当性」に気が付くというレベルにまで高めようとしています。

今までプログラミングと言えば、一部のコンピューターマニアだけの概念だったのが今後は一般化していきます。そのことを踏まえて、子どもの教育に取り組んだ方がよさそうです。

そして、「プログラミング教育」にしろ「教科書の電子化」にしろ、全ては2020年代から始まる「AI革命(第四次産業革命)」を睨んだ動きといえるでしょう。このAI革命はほぼ確定した未来であるため、政府は本気になっているという構図になっています。